大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(オ)992 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨第一点について。

損害賠償を請求する者は、損害発生の事実だけでなく、損害の数額をも立証すべ

き責任を負うべきことは当然であるから、裁判所は当事者の提出した証拠を判断し

て、損害の数額が証明せられたかどうかを判定すれば足り、更に進んで釈明権を行

使すべき職責を有するものということはできない(昭和二七年(オ)第二三〇号、

同二八年一一月二〇日判決、集七巻一一号一、二二九頁参照)。原判決は、被控訴

人(上告人)の提出した証拠によつては本件損害の数額の立証なきに帰し、その請

求を認容し得ない旨判示しているのであつて、所論の違法は認められない。

同第二点について。

所論は原審の裁量に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するものであつて、原

判決に影響を及ぼすことの明らかな法令違背を主張するものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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